「ホットヨガに通おうかな〜」と思ってたら、ピラティスという選択肢にも気づいて、
「ホットヨガとピラティスってどっちが痩せるんだろう？」
と疑問に思う方は、けっこう多いのではないでしょうか？
本記事では、パーソナルトレーナー有資格者である筆者が、ホットヨガとピラティスのどちらが痩せるかについて、科学的根拠（国内外の研究）をもとに、詳しく解説していきます。
ホットヨガとピラティスで悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。
ホットヨガとピラティスはどっちが痩せる？
結論からいうと、ホットヨガとピラティスでは、どちらかといえばホットヨガの方が痩せやすいです。なぜなら、ピラティスよりもホットヨガの方が消費カロリーが高いからです。
ダイエットできるかどうかは、原則として、カロリーで決まります。摂取カロリーよりも消費カロリーが多ければ痩せます。なので、ダイエットのための運動では、どれだけカロリーを消費できるかが重要です。
以下では、科学的根拠（国内外の研究論文）をもとに、ホットヨガとピラティスの消費カロリーを詳しく見ていきましょう。
ホットヨガの消費カロリー
ホットヨガの消費カロリーには、次のような研究があります。
2014年のコロラド州立大学の研究によれば、90分のホットヨガを行うと、男性で約460kcal、女性で約330kcalを消費したことが報告されています。
これは60分に換算すると、男性で約307kcal、女性で約220kcalです。（平均すると約264kcal）
ピラティスの消費カロリー
ピラティスの消費カロリーには、次のような研究があります。
2005年のウィスコンシン大学の研究によると、体重約60kgの人が50分のピラティスを行うと、初心者クラスで約175kcal、上級者クラスで約254kcalを消費したことが確認されています。
これは60分に換算すると、初心者クラスは約210kcal、上級者クラスは約305kcalです。
ホットヨガとピラティスの消費カロリーを比較
ホットヨガとピラティス（初心者クラス）の消費カロリーの比較は、次の表のとおりです。
| エクササイズ | 60分あたりの消費カロリー |
|---|---|
| ホットヨガ | 約264kcal （男性：約307kcal、女性：約220kcal） |
| ピラティス（初心者クラス） | 約210kcal（体重約60kgの人） |
ホットヨガの方が消費カロリーが高いことがわかります。（※ピラティスは初心者が多いので、初心者クラスで比較）
なお、ピラティスの消費カロリーは体重約60kgの結果なので、一般的な女性のピラティスの消費カロリーは210kcalよりも低くなるといえます。それを踏まえると、女性でもホットヨガの消費カロリーの方が優位に高くなるといえるでしょう。
一方で、ピラティスの上級者クラスであれば、ホットヨガに近い消費カロリー（約305kcal）になるので、ダイエット効果は同じくらい高くなります。
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ホットヨガとピラティスはそもそも痩せる？
ホットヨガとピラティスの消費カロリーを比較してご紹介しましたが、そもそもホットヨガもピラティスも、やれば痩せるのでしょうか？
以下では、どのような研究結果があるのかご紹介していきます。
ホットヨガの研究結果
ホットヨガでは、ダイエットの効果が確認された研究がいくつかあります。
2021年の大手ホットヨガLAVA（ラバ）と同志社大学の共同研究では、48名の女性（20〜59歳）に60分のホットヨガレッスンを週2回、12週間続けてもらったところ、体重が緩やかに減り、体型も緩やかに改善されたことが確認されています。
参考：Hot yoga increases SIRT6 gene expression, inhibits ROS generation, and improves skin condition
また、
2013年にコロラド州立大学で行われた研究では、10名の対象者（29歳前後）にホットヨガを週3回、8週間続けてもらったところ、体脂肪が緩やかに減少し、背面部の筋力が向上したことが確認されています。
参考：Bikram yoga training and physical fitness in healthy young adults
これらは小規模な研究なので、あくまで参考に留める必要はありますが、習慣的なホットヨガで痩せる可能性は高いことが示唆されています。
ピラティスの研究結果
ピラティスには、ダイエットに効果があった結果と、効果がなかった結果の両方があります。
2017年の30〜50歳の過体重の女性19名に、90分のピラティスを週3回、8週間続けてもらい、何もしなかった人たち18名と比較したところ、体重・BMI・体脂肪率・ウエストやヒップ周囲が優位に減ったことが確認されています。
参考：The effect of Pilates exercise on body composition in sedentary overweight and obese women
一方で、
2015年の59〜66歳の女性25名に、60分のマットピラティスを週2回、12週間続けてもらったところ、体組成に変化は見られませんでした。ただし、上半身・体幹・下半身の筋力は向上したことが確認されています。
これらは小規模な研究なので、確実には言い切れませんが、ピラティスで痩せるには週3回以上を行うことが目安になるかもしれません。
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ホットヨガとピラティスの違い
ピラティスはドイツで生まれたエクササイズで、戦争で傷を負った兵士のリハビリとして発展しました。インナーマッスルを強化し、姿勢を改善するなどの効果があります。
一方で、ヨガは精神の修行としてインドで生まれました。腹式呼吸を基本として、ストレッチのポージングが多く、ストレス解消や柔軟性の改善などの効果があります。
また、それを高温の環境下で行うのがホットヨガで、汗をたくさんかくので、デトックス効果があり、また消費カロリーも高めることができます。
このようにピラティスとヨガは、生まれた経緯や目的、効果が違うので、あなたの目的に合ったエクササイズを選ぶのが大切です。
ホットヨガとピラティスを比較した、向き不向きは以下のとおりです。
ホットヨガが向いている人
ホットヨガが向いているのは、次のような人です。
- 汗をかいてデトックスしたい
- ストレスを解消したい
- 柔軟性を高めたい
- メンタル面を改善したい
- ダイエット効果も高めたい
「汗をかける」ことと、ヨガによる「ストレス解消・リラックス効果」がホットヨガの特徴といえます。
ピラティスが向いている人
一方で、ピラティスが向いているのは、次のような人です。
- インナーマッスルを鍛えたい
- 筋力を高めて、代謝を上げたい
- 姿勢を改善したい
- 暑いのは苦手
ヨガよりも動きのあるエクササイズで「インナーマッスル」を鍛えられる、というのがピラティスの特徴になります。
まとめ：ピラティスよりもホットヨガの方が痩せる
ホットヨガとピラティスでは、ホットヨガの方が痩せやすいといえます。理由は、ホットヨガの方が消費カロリーが高いからです。
また、ホットヨガはダイエット効果が確認された研究がいくつかありますが、ピラティスではダイエット効果が見られた研究とそうでない研究の両方があります。
ホットヨガとピラティスは、そもそも生まれた背景や効果が異なるので、あなたの目的にあった方を選ぶことが大切です。
本記事は以上になります。
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